Leave A Tender Moment Alone

風の吹くまま 気の向くまま

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乾ルカ 『モノクローム』

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「親に捨てられ、施設で育った慶吾。母が有名なアマチュア棋士だったことを知った彼は、施設長の手ほどきで囲碁の道に踏み込む。高校を卒業して就職し、独り立ちした慶吾は、無二の親友の手を借りて、自らの過去を見つめ直す。辛い境遇に育った主人公が、囲碁を通して世界と向き合い、成長していく姿を綴る長編小説。スリリングな囲碁のシーンも楽しい。」

「すげー悲しいっていうのは、津波や洪水みたいなもんだと俺は思う。そういうのが大量に押し寄せて、心の中をいっぱいにしちまうんだ。だから、なにを見ても濁った水しか目に入らない。今までちゃんとあったものが埋もれて沈んで影も探し出せない。そいつが満ちてる間は、茫然と眺めているしかないんだ。時間が経って自然に引いていくまで。
─悲しみはずっとはないんだ。人によりけりだろうけれど、いつか必ず水は嵩を減らして、また地面が現れる。でも、そこで気付くんだ。
すげー悲しいってやつは、引いていくときに、一緒に大事なものも根こそぎもぎとって行っちまうんだよ。濁った水が無くなって、初めてそいつが消えていることが分かる。」

悲しみを『心に穴が開く』と表現するけど、津波や洪水みたいだと表現した部分が印象的でした
本当に、圧倒的に押し寄せられてるうちは、ただ眺めてるだけ、時間が過ぎるのを待つだけで精一杯で、色んな事が落ち着いてから、ようやくしみじみ感じるンだろうなぁ…と

でも、この悲しみの表現は主人公がしたものではありません
物心ついた頃から、親に捨てられ施設で育った主人公には、悲しみや孤独というモノがどういう感情なのか、よく分からず、兎に角早く自立したい、強くなりたいと思って過ごしていきます

一気に読みました
とても、面白かったです

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